6/17読売新聞朝刊に取材記事が掲載されました。
性犯罪の法律改正についての取材を受けた記事が昨日6月17日の読売新聞朝刊に掲載されました。
TBSのときもお話しましたが、2014年から性犯罪に関する法律改正が審議されており、昨日改正案の要綱がまとまりました。
私も2014年11月28日の法務省「性犯罪の罰則に関する検討会」ヒアリングに参加し、非親告罪化や加害者構成のための厳罰化についてしあわせなみだでプレゼンさせていただきました。
まだ決定事項ではありません。
議事録・資料はこちらになります。
大まかな改正の流れはレイプクライシス・ネットワーク さんがまとめてくださっているのがわかりやすいかなと思います。
審議会が終了したので、改正案について少しずつまとめをしていきます。
— レイプクライシス・ネットワーク (@RCNET_official) 2016年6月16日
まず、強姦の客体や要件に関してを一部と、公訴提起に関わる親告についてです。
膣性交、肛門性交、また口への性器挿入も強姦と定義される改正案です。 pic.twitter.com/PEMkqNDQNd
膣ペニス性交、肛門性交、いわゆるフェラチオの強要も強姦罪に定義されます。残念ながら、手指や器物については現状強制わいせつでの対応のままです。これらの犯罪については、非親告罪となります。被害届を出したのち、告訴せずとも、公訴提起が出来ます。(6/17 pm0:24 修正しました)
— レイプクライシス・ネットワーク (@RCNET_official) 2016年6月16日
改正案の一部説明2回目です。
— レイプクライシス・ネットワーク (@RCNET_official) 2016年6月17日
今回は、性交同意年齢について。
(条文、要綱案そのままではなく、極力分かりやすく書いたものです) pic.twitter.com/XxVS5M5EYX
強姦、強制わいせつの非親告化についてお話した記事が36ページ生活面に掲載されております。
なんだろう、取材の時全部の経験をお話しているんだけどどの媒体でもだいたい集団痴漢や痴漢の話が掲載されるなぁ。
冤罪関係で世間の注目度が高いからだろうか。
だからこそ、一層誤解を招きやすいので、伝えるのに慎重に言葉を選び、くり返し伝えていく必要が有るなと思います。
私は刑事事件で告訴をしたことというのはおそらく一度もないと思います。
なぜ曖昧かというとそんなことは高校生にはあまりちゃんと説明してくれません。
調べて聞かないとわかりません。言われたままに書類を書き、聞かれたことにひたすら答えるだけです。
今回の記事は私は高校時代毎日のように埼京線で痴漢被害に遭っており、振り払ってもやめないなど、あまりに酷い時は何度か警察に訴えでたことがあるものの、
(スカートもしくは下着から手を引き抜いているので繊維や体液も検出されているので冤罪ではないですよ、念の為に)未成年者が刑事事件で告訴するには親の承諾が必要だったりします。
陰部を直接触れていない場合迷惑防止条例違反になるのであくまで条例違反でまた別の扱いになります。
親に負担を掛けたくないという思いからそもそも警察に行かなくなりました。
家で襲われた事件でも精神的にもショックが大きく体調も不安定で、捜査に協力できる自信もなく、しかも泥棒だったので、家族が疲弊するのが怖くて被害届すら出せませんでした。
家に連れ込まれて強制わいせつを受けた事件でも、挿入はされていないから証拠がないし、とにかショックでく知らない場所から家に帰ることで精一杯で、そのまま交番にも向えず、現行犯ではないしと思ってしまい、相手のあまりに堂々とした態度に自分が酷いことをされたのかわからなくなって訴えられませんでした。
集団痴漢の事件も結局現行犯は無理ですし、あの直後は心身ボロボロで記憶がなく、酷いPTSDに悩まされていたのでそれどころではありませんでした。
確かに被害届を出せなければ変わらないのかもしれません。
しかし、法律改正によって少しでも被害者の負担が減ること、または被害者の負担を減らすことに注目や意識が集まり、公共機関、医療機関、捜査の対応などが変わることを望んでいます。
詳しい法案に対してのことは後に追記できたらと思います。
近頃月光鑑賞交流会等でバタバタしている中の取材だったので、今更で取り急ぎになってしまいますが、性暴力の被害者がこれ以上理不尽な傷つきをしないようになることを第一に考えて法改正や環境の整備がされることを望みます。
【6/19(日) 新宿】緊急企画!社会派映画監督小澤雅人監督参加!映画『月光』鑑賞交流会プレイベント 「魂を、語ろう。」
先日告知させていただいたしあわせなみだ主催月光鑑賞交流会の反響が大きかったため、映画『月光』鑑賞交流会プレイベントを開催することにしました。
現在新宿k's cinemaで公開中の性暴力を描いた映画『月光』を観に行き、お茶をしながらその感想を監督を交えて参加者同士語り合いませんか?
ニュース等でも取り上げられており、美しい映像、綿密な取材の上で性暴力の問題提起をしている作品だということ、
男性監督ということも話題になっています。
archives.mag2.com
単に舞台装置として性暴力を描いているのではなく、人間ドラマの映画として描かれていることも評価されています。
今回は当日TV取材が入る可能性がありますのでご了承の上ご参加下さい。
顔を隠して欲しいまたは、映さないで欲しいという方は対応できますので遠慮なくおっしゃって下さい。
構成はしあわせなみだ主催月光鑑賞交流会と同じです。
26日に交流会に行きたかったけれどすぐに埋まってしまったという方はこちらでお願いします。
19日は急で難しいけれど映画を誰かと観に行きたい!という方は26日しあわせなみだ主催月光鑑賞交流会にせひご参加下さい。
第一部はまだ募集中です!
映画だけ一緒に観に行きたいという方は一部のみのご参加でも大丈夫です。
以前映画を見たけれど感想を語りたい!という方は二部のみの参加も可です。
(映画を見ていない方はご遠慮下さい)
主催者は性暴力被害当事者として活動していますので、映画を見た被害の意見を聞きたいけれど傷つけないか心配…という方も遠慮なく聞いて下さい。
月光に興味はあるけれど一人で映画を見に行くのは抵抗があるという方
映画が好きで監督と話してみたい方
★「性暴力に関心はあるけれど、よくわからない」という方
★「映画を見たあとは感想を語り合いたい!」という方
★社会問題に興味のある方
★小澤監督のファンの方
ぜひお気軽にご参加ください!
※性暴力を描いていることからフラッシュバックを起こす可能性があります。
体調の悪くなった方はご無理をなさらないようにしてください。
上映中、交流会中など途中退場可能です。
なにかありましたらご遠慮なさらず、声をかけてください。
この会では無理な自己開示等は必要はありません。
話したくないことを強要する行為はご遠慮ください。
【ゲストプロフィール】
小澤雅人(おざわ・まさと)
監督・脚本・編集。
児童虐待や機能不全家族、性暴力被害、若者のホームレスといった切実な社会問題をテーマに描き続けている。
長編第2作『風切羽~かざきりば~』(監督/脚本/編集)は、2013年全州国際映画祭(韓国)のインターナショナル・コンペティション部門に
ノミネートされ、作品賞にあたる「Best Picture Prize」を受賞。日本全国16館で劇場公開され、大きな反響を呼んだ。
これまでの作品に『hard cold greenhouse』(2006/短編 第18回ドレスデン国際短編映画祭正式招待 ほか)、『こもれび』(2010 第14回上海国際映画祭パノラマ部門正式招待 ほか)、『風切羽~かざきりば~』(2013 第14回全州国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門 作品賞(Best Picture Prize)受賞 ほか)、『微熱』(2015/短編 第14回イマジン・インディア国際映画祭ベスト・ショートフィルム受賞)。
【主催者プロフィール】
NPO法人(特定非営利活動法人)しあわせなみだ副理事長
卜沢彩子(うらさわ・あやこ)
子供の頃から性暴力被害に遭い続けたことにより、心と身体を壊した経験をもとに性暴力被害の経験を語る活動を始め、2009年からしあわせなみだで性暴力をゼロにする活動をしている。2011年にNPO化し副理事長就任。
現在は恋愛・人間関係・自己分析のカウンセリング、性を考えるイベント運営企画・フィールドワークを行なっている。
「被害の現状を知る機会を増やしたい」と考え同時に「性を肯定的に捉え、性の話を平温で話せる世の中にすること」
を目標にし、啓蒙、フィールドワークを続けている。
2011年第7回出版甲子園決勝10位入賞
2009年に読売新聞、2011年『性暴力』読売新聞大阪本社社会部 2012年、2014年共同通信、取材協力・掲載。
2016年TBS NEWS23出演
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【日時】
6月19日(日)
■一部 劇場鑑賞ツアー 13:45~16:20
13:45 新宿東南口駅改札前集合
(当日月光鑑賞交流会プレイベントと書いた紙を持ってい
14:15 上映開始
16:20 終了
■二部 感想交流会 16:30~18:30
【会場】
■一部
新宿k's cinema
J R新宿駅 東南口 徒歩3分/東口 徒歩5分
東京メトロ丸の内線 新宿三丁目駅 A5出口 徒歩2分
東京メトロ副都心線 新宿三丁目駅 E9出口 徒歩2分
【地図はこちらです】
【上映時間】111分
■二部
ガルニ・タルティーヌ新宿三丁目店
JR各線 新宿駅 徒歩3分
東京メトロ副都心線 新宿三丁目駅 徒歩3分
【地図はこちらです】
【参加費】
一部 チケット代
チケットは当日購入でも前売り券でもかまいません。
(一般1800円 学割など各種割引あり)
二部
各自飲食代
【定員】
15名程度
8~15人の個室を予約しています。
【申し込み】
下記メールアドレス宛・またはFacebookメッセージ、Twitterで
「件名」に一部のみ参加、二部のみ参加、一部二部参加のいずれかを、
「本文」に氏名、ふりがな、緊急連絡先、当日の呼び名、取材への了承・要望をご記入の上卜沢までご連絡ください。お送りください。
卜沢から申込受付の返信があった時点で受付完了です。
※当日の呼び方は呼び名で統一致します。本名で構わないという方は本名をご記入ください。
体調を崩した場合、トラブルが合った場合などのために氏名ご連絡先を頂いておりますが、頂いた個人情報は第三者に開示いたしません。
お問い合わせの方は問い合わせと件名または冒頭にご記入の上、以下にご連絡ください。
Facebookイベントページ
【緊急企画!社会派映画監督小澤雅人監督参加!映画『月光』鑑賞交流会プレイベント 「魂を、語ろう。」】
━━◆ 主催卜沢彩子◆━━━━━━━━
◆mail
urasawa.moon@gmail.com
◆Twitter
http://twitter.com/ayakourasawa
◆Facebook
http://www.facebook.com/ayakourasawa
までお気軽にお問い合わせください。
暫定だけどブログの名前をつけてみた。
また変えるかもしれませんがタイトルを付けてみました。
月光の告知を始めたのでもう少しちゃんとしたいなと思って少しずつブログを整えています。
月光交流会も引き続きよろしくお願いします。
最近良く話していることで
コミュニケーションの基本は
「あなたと私がそこにいること」
だと思っています。
コミュニケーションの基本は「あなたと私がそこにいること」だと思う。
— 卜沢彩子@6/26月光鑑賞交流会 (@ayakourasawa) 2016年4月18日
自分を見ていないコミュニケーションは寂しいし、逆に思っていることを言わない、相手の意思がないコミュニケーションは苦しい。
自分を見ていない・置き去りにされたコミュニケーションはとても苦しい、寂しい。
相手の意思や気持ちが見えない・気持ちをごまかしているコミュニケーションはとても不安で信じられない。
そういう意味であなたと私がここにいるというコミュニケーションの仕方を考えていけたらなと思っています。
また、もう一つ意味があります。
私はここにいる、あなたはここにいるということ。
私は多くの性暴力に遭いました。
その上で人前に出ることで、そんな人いないんじゃないかというふうに何度も言われました。
「そんな経験をした人が人前に出られるわけがない。」
「嘘を言っている、大げさに言って冤罪を助長している」
そういうふうに何度も言われました。
でも私はここにいます。
純粋培養意識高い系でクソ真面目で歌うのが好きで、人間が好きで、喋るコミュ症で、ごはんを食べるのが好きで、美容が好きな、エロゲとアニメと漫画と百合が好きな男性向けオタクの私がここにいます。
存在を認めてもらえないあなたも
声を殺さなくてはいけなかったあなたも、ちゃんとここで私のブログを見てくれています。
ここにいます。
私はとにかく頭が回らず、返信が苦手でなかなか返信を返せないことも多いです。
自分を崩さないように気をつけているので連絡ができてないことも多いです。
でも私に連絡をくれた・関わったあなたについて、ものすごく考えています。
良くも悪くもどっちもだけどね(笑)
声をかけてはいないけれど、見てくれている人に思いを馳せています。
どう思われてるのか不安だけどもね(笑)
そういうふうなことを伝えたいなぁと考えてこんなタイトルにしてみました。
しばらくはまだゆるくいきますが、今後とも卜沢と、このブログをよろしくお願いいたします。
【6/26(日)】映画『月光』鑑賞交流会を主催します。小澤監督ゲスト参加!【新宿】一部受付中、二部キャンセル待ち
「魂を、見に行こう。」
性暴力を描いた映画『月光』が今月6/11より公開開始します。
男性監督ということも話題になっています。
映画だけ一緒に観に行きたいという方は一部のみのご参加でも大丈夫です。
以前映画を見たけれど感想を語りたい!という方は二部のみの参加も可です。
(映画を見ていない方はご遠慮下さい)
◆映画が好きで監督と話してみたい方
◆「映画を見たあとは感想を語り合いたい!」という方
◇ 社会問題に興味のある方
◆ 小澤監督のファンの方
気軽ぜひご参加ください!
なにかありましたらご遠慮なさらず、声をかけてください。
◇この会では無理な自己開示等は必要はありません。
話したくないことを強要する行為はご遠慮ください。
【ゲストプロフィール】
監督・脚本・編集。
児童虐待や機能不全家族、性暴力被害、若者のホームレスといった切実な社会問題をテーマに描き続けている。
長編第2作『風切羽~かざきりば~』(監督/脚本/編集)は、2013年全州国際映画祭(韓国)のインターナショナル・コンペティション部門に
ノミネートされ、作品賞にあたる「Best Picture Prize」を受賞。日本全国16館で劇場公開され、大きな反響を呼んだ。
ぜひ気軽にご参加ください!
こちら詳細になります。
社会派映画監督小澤雅人監督ゲスト参加!性暴力を描いた映画『月光』鑑賞交流会
私のTwitterからもお問い合わせ受け付けていますのでご気軽にご連絡ください!【6/26(日)16:00~21:00 新宿性暴力を描いた映画『月光』の鑑賞交流会を主催します 映画を劇場で見たあと監督と食事やお茶をしながらお話できます。 参加費は各自飲食代とチケット代のみ
— 卜沢彩子@6/19,26月光鑑賞交流会 (@ayakourasawa) June 6, 2016
お気軽にご参加ください! 詳細はこちら https://t.co/JTADCMcuCn
1部のみのご参加で受け付けております。
以下 変更事項とイベント概要と注意事項です。
お読み頂きご了承の上ご参加下さい。
※変更・注意事項
■当日TVの取材が入ることになりました。
卜沢と小澤監督中心で映すため、映りたくない方は事前に卜沢までご連絡頂くか
集合の時点で、担当者から確認が入るのでお伝え下さい。
勝手に撮り始め映すということはなく、顔は映りたくない、声だけなら良い、発言内容はNG、
完全にカメラから外して欲しい等柔軟に対応できますので
お手数ですがご協力をお願いします。
■集合に遅れる場合は必ずご連絡いただき、移動までに間に合わなかった場合は会場まで直接いらして下さい。
■二部交流会の食事メニューになります。
http://cafe-kuraudo.com/menu/index4.html
人数が多く提供に時間がかかるため、軽く目を通して、
食べたいものなど目星をつけておいて事前に連絡いただけると早く提供できるとのことです。
食べたいものは当日次第にはなるとおもいますが、
もしこれを頼みたいと決まっている方はご連絡いただけると助かります。
ケーキを頼みたい方は無くなる可能性が高いとのことなので事前にご連絡下さい。
■性暴力を描いていることからフラッシュバックを起こす可能性があります。
上映中、交流会中など途中退場可能です。
体調を崩された方はご無理なさらず、遠慮無くお声掛け下さい。
お水もご用意していますので薬を飲みたい等ありましたらお気軽にお声掛けください。
■この会では無理な自己開示等は必要はありません。
伺った呼び名で統一する予定です。
話したくないことを強要する行為はご遠慮ください。
【詳細・注意事項】
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【日時】
2016年6月26日(日) 16:00~21:00
■一部
映画鑑賞会
16:00 新宿東南口駅改札前集合
(当日月光映画鑑賞交流会と書いた紙をスタッフが持っています)
16:30 上映開始
18:35 終了
■二部
18:55 頃交流会開場前で二部参加者合流
19:00~21:00
感想交流会
【会場】
■一部
新宿k's cinema
J R新宿駅 東南口 徒歩3分/東口 徒歩5分
東京メトロ丸の内線 新宿三丁目駅 A5出口 徒歩2分
東京メトロ副都心線 新宿三丁目駅 E9出口 徒歩2分
【地図はこちらです】
http://www.ks-cinema.com/access/
【上映時間】111分
■二部
カフェ&バール くらうど
新宿駅から徒歩4分 サザンテラスおりてすぐ
代々木駅より徒歩2分
【地図はこちらです】
http://cafe-kuraudo.com/location/index.html
大型個室を席のみ予約をしてあります。
【集合場所】
一部:JR新宿駅東南口改札前
二部:カフェくらうど入り口階段付近
下記メールアドレス宛に
「件名」に一部のみ参加、二部のみ参加、一部二部参加のいずれかを、
「本文」に氏名、ふりがな、緊急連絡先、当日の呼び名をご記入の上お送りください。
※当日は呼び名で統一致します。本名で構わないという方は本名をご記入ください。
お問い合わせの方は問い合わせと件名にご記入の上、ご連絡ください。
【主催】特定非営利活動法人しあわせなみだ(担当:卜沢)
「理不尽」と叫び泣いてもがいていた子どもを抱きしめたい ~読売新聞大阪本社の『性暴力』を読み返して振り返る~
先日性暴力を描いた映画『月光』についての記事で性犯罪報道 (中公文庫) が引用されていました。
この「性暴力がどんなに被害者の人生を壊すのか、あまりにも知られていないから」
という言葉に覚えがあったのです。
おそらく私ではないかと思いました。
匿名だったので同じことを違う方が言っていたのであれば申し訳ありません。
そこで献本していただいていた同じ読売新聞大阪本社の『性暴力』 を読み返しました。
とても失礼で申し訳ないのですが、掲載されたと献本を頂いたにも関わらず、しっかりと読めていなかったんです。
時期から考えると送られてきたときが、フラッシュバックの直後で精神的に不安定だった時で、開けずに仕舞っていたということだったと思います。
記憶が少し曖昧です。
自分の経験や振り返りを中心にしながら今も解決されていない現状や活動している方々や制度について考えさせられたので残しておきたいと思います。
本の感想と言うより、当時の自分と向き合って気付いたこと中心です。
私は当時ブログで性暴力被害を実名顔出しで公開していました。
それを見た読売新聞の久場さんに取材していただきました。
当時裁判中だったことから匿名で掲載されたため、該当部分も匿名で間違っているところもあるかもしれませんが
冒頭のP.4はじめに「性暴力がどんなに被害者の人生を壊すのか、あまりにも知られていないから」
という言葉はこちらにもありました。
またP.36の埼玉県の22歳女性の話とP.32の写真の文章も私です。
当時体験を書き綴ったブログが炎上し、誹謗中傷をうけたことや、励まそうとすることにより起こるセカンドレイプのことを語っています。
まだ大きな被害に遭ってからそこまで年数が経っていない頃でした。
当時に比べて性暴力含め、性の話をすることの抵抗が、私の精神的にも文化的にも減ったと感じました。
スマートフォンの普及やTwitterなどの気軽なSNSの台頭で発信をすることのハードルが下がったからかも知れません。
また、アクセスできる情報や機関が本当に少なかった当時に比べて不十分ながら変わってきたことを実感します。
公共機関も性暴力に対しての支援への取り組みが増えたり、アクセスできるようになってきていると感じます。
性に関する取り組みで活動している人が目に見えるようになってきたと感じます。
同じ経験をしている人が少なくないことも可視化され始めました。
本書にあるように、性犯罪被害者支援ワンストップセンターができたり、埼京線の先頭車両に防犯カメラもつきました。
小林美佳さん、大藪順子さんは多くのサバイバーにカミングアウトする勇気をくれました。
私も小林美佳さんの本は大きなきっかけの1つでした。
矢面に立つことは得意でしたから、こう言うやり方があるとしれたのは本当に有りがたかったと思います。
そっか、前に出て変えるために動くことができるのか、と。
早い段階でしあわせなみだで活動したり、 一緒に活動してくれる人がいた私でもあの頃の孤独感は今でも忘れられません。
同年代の女の子に話したときには泣かれてしまったり、詳しく話す前に活動を知り
「どうせ大したことないことで騒いでいる人」と思われているのが口に出さないもののわかってしまうことも多く、詳しいことは話さない。
性暴力に関する活動をしているというと
「男の敵」「怖い」「被害者ぶっている」
と思われ、性犯罪に関するNPOをやっていて当事者ということで腫れ物扱いを受け、
仕事をするときに隠さないけれど言わないようにするということもありました。
そういう時から考えると今は、自分がやっていることを堂々と言える、一緒にやろうといってくれる同世代に出会えて、幸せだなぁと思うと同時に
本当に微力ながら7年やってきてよかったのかもしれないと思いました。
自分の記事を読み返して、
私は、とにかくずっと世の中の理不尽さに傷ついていたんだなと思いました。
私はフラッシュバックと悪夢は本当につい最近まであったのです。
寝る前よりも体力と精神力を消耗するので、眠るのが嫌でした。
しばらく起きていなくても、いつ起きるかわかりません。
大きな被害からは何年経ってからもです。
私は去年からいい病院とカウンセラーさんに巡りあい、自分を大事にする練習、休む練習をして、自分が今までどれだけのことをしてきたのか振り返り、自分を認めることができるようになりました。
そして自分が悪いで思考停止するのをやめ、酷いことをされたときに怒ることができるようになってきました。そして気づけば私は悪夢を全く見なくなりました。
それから1度8月に事件があったので自分を見失いかけましたが、早い段階で立ち直る事ができました。
だからそのときの気持ちは忘れていたのです。記憶力はきっと良いほうなのに。
認識としては覚えているのに気持ちを、実感を。
私はよく寝ながらうなされるのは理不尽な出来事に遭う夢でした。
自分は何も悪いことをしていないのに、自分の意見は無視される、嘲笑われる。
自分が悪者にされる。
起きても寝ると続きで夢から抜け出せない。
無抵抗のまま、何度も何度も殺され続ける。
追いかけられ続ける。
加害者と自分が当たり前のようにセックスをしている夢。
そんな夢を見ながら私はうなされ
「理不尽!」と泣き叫んでいたいたと聞きます。
私はつい最近になるまで精神的に本当に子どもでした。
守られて生きていたからです。
自分が傷ついたことで、いっぱいいっぱいでまわりを傷つけていることに無頓着でした。
だからかけられた言葉の中にも精神状態が悪く余裕のない私の行動や
言葉の選び方に問題があったり、誤解をされたり、私自身が相手を理解しようとしていなかったり、そういうことが原因なことも多いと思います。
しかしそれを踏まえた今でも理不尽には変わりないと昔の私に教えられた気がします。
ただ私は理不尽さが耐えられなかった。
性暴力を受けたというだけで身体のコントロールが効かなくなる。
お前が悪いと言われ続け、お前の存在が迷惑だと言われ、これ以上迷惑をかけてはいけないと考え、当たり前にできる人の何倍もの労力をかけ、いくら努力をしても力尽き、自分のしたいことができなくなる。
それは「体調管理ができていない自業自得・実力不足」と言われる。
責任のない行動をした自分が許せなくて自分を責め続ける。
そんなふうにもがきながら理不尽さを身体をすり減らしながら叫んでいた。
「理不尽」という言葉は忘れちゃいけない心の叫びだったのだと思います。
そういう子どもだった自分を恥じて恥じて人に優しくなりたいと自分を嫌い、それでも必死に向き合ってきた自分は受け入れられるようになってきたけれど
まだ相手の気持ちを考えられていなかった頃の私を恥じて嫌っていました。
でも、今あらためてこの本を読み返したことで理不尽と泣き叫んでいる私を抱きしめ返すことができるような気がします。
良くなったということばかり書いてしまいましたが、それはあくまで前進した一部のところの話です。
SNSが台頭したことにより人を中傷するハードルが下がりましたし、スマートフォンの普及により新たな加害も生まれました。
未だに変わっておらず解決されていない問題がほとんどです。
被害者を何十にも生む社会構造が現実としてあります。
支援機関・制度にアクセスできるものの、存在を知りません。
沢山の人が傷ついて、壊れそうになって救われていません。
そこを変えていくために、あの頃の私にはできなかったけれど、あの頃の私がいたから考えることができる手段で、これから少しずつ、微力ではありますが、勉強し、活動していきたいと思っています。
今いろいろなことが重なって本当に余裕のない時期だけれど、そこを押してでも書きたい、書かなければと思ったので書きました。
最後に性暴力に関する記事を早い段階から積極的に取り上げて下さった読売新聞の方々、配慮のある丁寧な取材をしてくださった久場さんへの心からの感謝を記させていただきます。
生きている図書館第9章に性被害当事者の本として参加します【4/16(土)川口】
直前になってしまいましたが告知です。
4月16日に川口で行われる生きている図書館第9章に性被害当事者の本として参加させていただきます。
去年の私のターニングポイントにもなった生きている図書館(ヒューマンライブラリー・リビングライブラリー)の活動。
去年このりーふぐりーんさんで本としてデビューし、そこから明治大学のヒューマンライブラリーに声がかかり、参加せていただきました。
ヒューマンライブラリーとは人を本に見立てて貸出し、読み聞かせをするように話をするという活動です。
講演などと違い、双方向で話が聞けることが魅力だと思います。
今回もマイノリティや生きづらさがある人や、特別なバックグラウンドがある人が多めではありますが、主催者の意向によるものの、個人的には本は誰でもなれるものと思っています。
誰もが自分だけしか生きられない人生を生きており、語る価値のあることは自分が思っている以上にたくさんあるのではないか、と思っています。
ヒューマンライブラリーを続けている明治大学の横田ゼミのみなさんもミニヒューマンライブラリーとして、自分たち同士で本をやってみたりしているそうです。
前回参加したときはロリータ愛好家さんやラーメン屋さんなども本として参加されていました!
私はまだ本としては初心者なのですが、読者の方との交流でも本同士の交流でも、すごくいい刺激を受けていて、もっとこの活動が広まってほしいなと思うようになっています。
もともと性被害を知ってもらうために経験を語るという活動をしていたので自分にとってはぴったりの場所でした。
本同士では全く違う活動をされている方でも繋がるところがたくさんあったり、勉強になるお話を聞けたり、声をかけて和ませてくれたりととても励まされ元気になる交流ができました。
読者の方には私の場合はカテゴリーの問題もあり、
普段話せないことを話せた、聞きにくいことを聞けた
と言っていただけたりして、すごく嬉しかったです。
今回私は
「性を肯定する- 性暴力被害を経て」
というタイトルで性被害を経て、性を肯定して生きていく、伝えていくと思えるようになるまでのお話ができたらと思います。
希望によりますが1対1でできたらなと思っています。
聞きにくいこともあると思いますが、聞きたいことなど気軽に聞いてくれたら嬉しいです。
本としてはまだまだですが、語るのは慣れているので傷つけるかなと考え過ぎなくて大丈夫です。
ただ私の体験を性的に消費したいという方はご遠慮いただきたいです(笑)
多いんです、そういう絡みが(笑)
他にも
- 想い出の発生する瞬間~見えない障害を抱えて全国行脚~
- 足を無くして心で立って!
- ポリアモリーとして生まれ、ポリアモリーとして生きる
- 男性も女性も好きになるーバイセクシュアルな私
- 自分のために生きよう ~『生きる』を全肯定する~
- 僕は生れつき左目が開かない病気
- トランスジェンダーの人権
- CFS(慢性疲労症候群)と神経疲弊と感性
- 多重人格でも私はひとり
- 「わたしの取扱い説明書」 から今に至るまで
- CFS(慢性疲労症候群)と神経疲弊と感性
- ゾンビですけど何か?
- わたしらしく、あなたらしく ~全身脱毛症の私が今、思うこと~
- MY LIFE~色んなバリアと向き合った20年間~
- 薬物依存について お話しします
【 会場】
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女性の「カワイイ」は好みの部分一致である。女性のカワイイを自分なりに分析してみた。
先日女性のカワイイは味がするという事だ
というツイートを見ました。
世の男性の皆様、大変お待たせ致しました。
— FORCE@3/27FOX貸切 (@saksakstar) 2016年3月10日
昨夜彼女と『女性のカワイイ』について1時間半話してカワイイを紐解きました。
ご査収下さい。 pic.twitter.com/TN50lKt4gw
見て、同意できる部分もあるけれど結構違うぞ?と思いました。
自分なりにカワイイの正体について分析してみようと思います。
※全ての女性がこうだ、全ての男性がこうだ、ということではなく、こういう傾向にあるのでは?ということなのであらかじめご了承ください。
まず、1つに女性がカワイイというときは
カワイイと呼んでいいジャンルの中で発することがほとんどです。
たとえば、習字の筆を見ていてカワイイという人は少ないと思います。
それは習字の筆はカワイイジャンルのものではないからです。
でも、それが筆のデフォルメされた小さいキーホルダーだったらどうでしょう。
キーホルダー、デフォルメ、小さい
というカワイイジャンルに当てはまるので
これ「カワイイね」
となるわけです。
しかし、本人の中でのカワイイがカワイイジャンルのものではないこともあります、それは次の要素が大きいと考えられます。
第2に女性のカワイイは「好み」の部分一致であることがほとんどだと考えます。
ここがツイートと大きく違うと思ったところです。
「カワイイ」だけで買い物をしないのはそのためです。
「カワイイ」のあとにはだいたい言葉が省略されています。
「(このモコモコは好みで)カワイイ(けど、このロゴはイマイチだな)」
「カワイイ(けどこれ値段高いな)」
件の話にもあった通り女性の買い物は好みイコール欲しいではありません。
それは物を買うという行為に対しての考えるプロセスが女性の方が多い傾向にあるからだと考えます。
ここは件のツイートと共通するところですね。
よく男性が好きなものを買ってきて、奥さんに怒られるという構図があるのは
男性は好みイコール欲しいと考えやすいですが
女性は、好みと値段、置く場所など考える要素が沢山あるので
カワイイ(好みの部分一致)だけでは買わないという選択肢が生まれます。
また買物というものに対しての認識が違うということもあります。
色んな物を見て楽しむためにウインドウショッピングをして、本当に欲しいものがあったら買っても良いというのと、
ほしいもの、必要な物を買うために買物をするという違いだと思います。
カワイイはなぜ曖昧なのかということを疑問に保つ場合も多いと思います。
それには2つの理由が考えられます。
1つは曖昧なほうが「都合がいい」からです。
女性は共感の生き物です。
その理由は村社会で子どもを守りながら生きるために、周囲との調和が大事だったから、等と言われています。
また女性の思考回路のほうが複雑に感じるのも、妊娠して子どもを守るためには長期的に自分を安全に置くということを考える必要があったとも考えられます。
私は女性は実は長期的解決を求める傾向にあるが、それを言語化するのが苦手とずっと考えています。
ジェンダー的にも生物学的にもそういう傾向があるのではと思っています。
カワイイは女性の間で共感による連帯意識を持つのに重要なツールになります。
しかし、カワイイは部分一致なので、実はカワイイと思っている部分が違うことも多いです。
たとえばピンクのくまのぬいぐるみを見て
A「このくま(ピンクで)カワイイね!!(これがうさぎだったらもっと好みだったかも)」
と一人が言うと
B「ほんとだ、このくま(の顔)カワイイね!!(これがピンクじゃなかったらもっと好みだったかも)」
と言いますが、思っていることがそもそも違うということが起きます。
でも、同じものをカワイイと思うことを共有することで連帯感が生まれるのです。
ただ、誰かが発したカワイイものが好みではない場合
「カワイイジャンル」のものをとりあえずカワイイと呼んでいることもあります。
この場面に
C「そうだね、(これは好みではないけれど)カワイイ(ジャンルのものだよ)ね」
という会話が加わることもあります。
この場合、はっきり言葉にしてしまうと都合が悪いので、曖昧な方がいいのです。
他にも
自分がカワイくないからカワイイ物に対して穿った見方をする女性は、
好みじゃないけど、あーこういうカワイイもの女の子は好きだよね、はいはい。
というニュアンスで言ったり
本当はたまには女子っぽいこともしたいから、
女子っぽいことをしようとわざとカワイイジャンルのものを見にいこうという時もあります。
本当にややこしいですよね(笑)
でも基本的に女性が自分から発するカワイイは自分の好みと部分一致している!!
ということです。
でも上記の理由からカワイイ理由を明確に言語化することは少ないため、直感的にカワイイとは思っても
どこが?と言われてもわからない人も多いです。
それで、カワイイに対する対処法ですが、
「これは彼女の好みと部分一致しているんだ」
ということを受け入れるということがまず大事だと思います。
これは「自分のことを知ってほしい、できたら共感できたら嬉しい」というコミュニケーション方法であると思っています。
「こういうの好きなんだね」と彼女のことを知るコミュニケーションにすれば良いのです。
分析して決めつけてものにフォーカスして、こういうとこが好きなの?どこが好きなの?と第一声にいうのではなく、
受け入れたうえで、君の好みを具体的に知りたい、一緒に楽しみたいという態度で「どういうところが好きなの?」「俺はこっち好きだな」と加えるのは構わないと思います。
これをカワイイと言っている私カワイイ!!というのは違います。
それは随分穿った見方だと思います。
「これをカワイイと言っていることで私の好みを知ろうとして、私を見て、私とコミュニケーションして」
ということだと私は考えます。
まぁ面倒くさいかもしれませんけどね。
つまり「カワイイもの自体」を見てほしいのでなく、それを通じて「自分」とコミュニケーションをして欲しいということだと思います。
いわゆる男女のすれ違いの話で見くだしや決め付けによる誤解が多いと思っています。
そういうものを言語化することで解決していけたらな、と最近考えています。